卒業

mrskyapi

2013年03月15日 22:07

3月某日、長女の卒業演奏会がありました。



県立高校のほとんどは3月1日が卒業式で、
長女も、その日に涙・涙の卒業式がありました。

しかし、

音楽科の生徒にとっては、その後に行われる卒業演奏会が本当の卒業式です。



県内の音楽堂で行われる演奏会。
 (写真は、開場を待っているときに写したものです)

受付やアナウンスは勿論、会の進行すべてを3年生で行います。

年に何度かある他の演奏会では、数名ずつしか個人の演奏は聞けないのですが、
この「卒業演奏会」では、卒業生全員が1人ずつ発表します。
つまり、音楽科で過ごした3年間の集大成!!
本人はもとより、親も特別な気持ちで迎えた会でした。


     
♪     ♪     ♪     ♪     ♪     ♪     ♪



長女は、声楽専攻なので、ドイツ歌曲を歌いました。

長女は本番に弱いタイプで、これまで1度も満足のいく発表が出来たことがなかったので、
「どうかこの日だけは緊張しないように」と祈りましたが、
やっぱり、この日も出だしは緊張で声がかすれ…
途中からは持ち直して、何とか歌い切った、という感じです。

 「ドラマのようには上手くいかんな。仕方ない」

と思っていたら、
すぐ後の休憩時間に、担任の先生が私のところに駆け寄って来て、

 「お母さん、高校生であんなに綺麗な声は出せないんですよ」
  「大丈夫、凄く好い声なんです 本当に好い声なんです」
と言って下さいました。


音楽科は1クラスでクラス替えが無いので、
この担任の先生には3年間ずっとお世話になっていました。
音楽には全く門外漢の私や、自信が持てない娘を励まし続けて下さって、
卒業式にご挨拶したときも、

 「彼女は、皆に愛されてますよ」
  「この子は、どこに行っても絶対に大丈夫ですから、安心して下さいね」

と言って下さっていました。
愛情深い先生に、感謝しても感謝し足りないくらい。

その先生と、ついにお別れかと思うと、冷血な私もウルウルしてしまうのでした。


全員の発表が終わって、音楽科の先生1人1人へ感謝の言葉を伝える場面では、
どの生徒も涙で手紙が読めず(男子生徒も泣きながら先生とハグしてました)
言葉にすると陳腐になりますが、
厳粛な中にも笑いあり涙あり感動ありの、素晴らしい会になりました。


普通科の高校に進まない  ということは

それを決断した当時、とても不安でたまらなかったのですが、
今は、「あの選択は正しかった」と胸を張って言えます。

毎朝5時半に起きて片道1時間半電車やバスを乗り継いで通い続けた娘 は勿論
雨の日は通勤前にその娘を駅まで送っていた夫
姉の音楽噺をニコニコ聞き続けたおチビ
そして
5時半に起きてお弁当を作った私 も


全員がご褒美をもらえたような1日でした。


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